『NARUTO -ナルト-』の尾獣:九尾獣と十尾を解説

尾獣、すなわち尾を持つ獣は、『NARUTO -ナルト-』の世界において最も重要な存在の一つである。長らく里を破壊し得る単なる兵器と見なされてきたが、実際には人格と記憶、そして自由への強い願いを持つチャクラの生命体だ。
彼らは六道仙人・大筒木ハゴロモが十尾のチャクラを九つの存在へと分けたことで誕生した。それぞれが異なる尾の数、姿、固有の術を持ち、多くの場合、人柱力と呼ばれる人間の器に封印されている。彼らの物語は何よりも、恐怖と搾取から相互の尊重へと至る、ゆるやかな変化の物語である。
一尾の守鶴
守鶴は巨大なタヌキに似た、砂と結び付いた存在である。混沌として誇り高く、好戦的な性格であり、自らを戦争の道具へと貶めた人間たちに当初は激しい憎悪を抱いていた。
最もよく知られる人柱力は、砂隠れの里の我愛羅である。守鶴の存在は我愛羅に不眠を強い、幼少期の彼を冷酷な戦士へと変える一因となった。それでも二者の関係は、分離した後も一種の敬意へと変化していく。
守鶴は純粋な腕力という点では尾獣の中で最も弱いとされるが、それでもきわめて危険な存在だ。砂を操り、巨大な障壁を築き、風遁と磁遁を用いる。その砂は敵を封じ込める封印の性質も備えている。
二尾の又旅
又旅は炎に包まれた巨大な青い猫の姿をしている。この尾獣は優雅さと名誉を重んじる性格を持ち、同族の多くよりも落ち着いた振る舞いを見せる。
雲隠れの里のくノ一、二位ユギトに封印されている。両者の理解は、ユギトが又旅の力と恐るべき火遁の能力、特に激しい炎や巨大な火球を正確に扱うことを可能にした。
この二人は、人柱力と尾獣が均衡の取れた協力関係を築けることを示している。ユギトの死後、又旅は暁に捕らえられて外道魔像に封印されるが、物語の終盤で解放された。
三尾の磯撫
磯撫は、三本の尾がエビを思わせる巨大な亀のような生き物である。その物語は、ミナト班の一員だったのはらリンと結び付いている。霧隠れの里は木ノ葉を襲撃するため、彼女の中に磯撫を封印した。
しかしリンは自らを犠牲にすることを選び、里へ到着する前にカカシへ自分を殺させることで襲撃を阻止した。その後、磯撫は復活し、四代目水影・やぐらの体内へ封印される。やぐらの死後は一時的に自由の身となるが、のちに暁に捕らえられた。
控えめで形式を重んじ、慎重な磯撫は無用な戦いを避ける。水を操り、巨大な水塊や津波を生み出すことができる。珊瑚掌は敵を拘束して傷つけ、尾獣玉は強大な破壊力を持つチャクラを凝縮する。
四尾の孫悟空
孫悟空は、燃えるようなたてがみを持つ巨大な猿に似ている。その名は中国神話の孫悟空に由来し、『ドラゴンボール』の主人公とも同名である。
岩隠れの忍、老紫に封印された孫悟空は、尾獣たちが受けてきた扱いゆえに人間を深く軽蔑している。それでもハゴロモから与えられた名には愛着を抱いている。第四次忍界大戦では、最終的にナルトと絆を築き、他の尾獣たちと共にうちはオビトとうちはマダラと戦った。
その得意とするのは、火と土のチャクラを組み合わせた熔遁である。溶岩を生み出し、火山を出現させて敵を飲み込む「花果山」を発動できる。
五尾の穆王と六尾の犀犬:灼熱の蒸気と腐食性の粘液
五尾の穆王は、馬とイルカを合わせたような姿を持つ。岩隠れのハンに封印されていた。火と水を組み合わせ、使用者の力を大幅に高める蒸気を生み出す沸遁を用いる。
破壊的な力を秘めながらも、穆王はおおむね平和的で、無益な争いを避ける。暁によってハンから引き抜かれた後、戦争の最中に解放された。その後は自由に、世間から離れて生きることを選んだ。
六尾の犀犬は巨大なナメクジの姿をしている。主な武器は粘着性と腐食性を持つ粘液で、標的を捕らえたり溶かしたりできる。接触時に弾ける酸性の泡も作り出せる。
霧隠れの里のウタカタである人柱力は、自らの立場を受け入れることに苦しんだ。二人の関係は少しずつ深まり、やがてウタカタは犀犬を自分自身の一部として受け入れる。のちに暁が犀犬を捕獲し、ウタカタは命を落とした。戦後、尾獣は自由を取り戻した。
七尾の重明と八尾の牛鬼、対照的な二つの絆
重明は七尾の尾獣である。尾が昆虫の羽を思わせる、装甲に覆われた巨大な甲虫の姿をしている。高速で飛行でき、敵の目をくらませる粉をまき散らす。
滝隠れの里のくノ一、フウに封印されている。活発で陽気、社交的なフウは重明と友好的な関係を築いており、里でもほとんど差別を受けていなかった。それでも彼女の運命は、暁に捕らえられ七尾を抜き取られたことで悲劇に終わる。
八尾の牛鬼は、牛の頭とタコの触手を持つ存在である。人柱力は雲隠れのキラービーだ。二人のパートナーシップはシリーズ屈指の調和を見せる。キラービーは牛鬼を兵器ではなく、真の仲間として扱っている。
冷静で洞察力に優れ、自由を激しく求める牛鬼は、器と完璧な連携で戦う。圧倒的な腕力、莫大なチャクラの蓄え、強力な触手に加え、墨で分身を作り出す術を持つ。その役割は、『NARUTO -ナルト-』が描く忍の世界においても大きな意味を持つ第四次忍界大戦で、決定的なものとなった。
九尾の九喇嘛
九喇嘛は九体の尾獣の中で最も強い。その莫大なチャクラ、力、そして悪意ある存在としての名声により、すべての忍から恐れられている。ナルト以前には、うずまきクシナに封印されていた。
ナルトが生まれた日、うちはオビトは九喇嘛を解放して木ノ葉を襲撃させた。ミナトとクシナは、自分たちの息子がいつかこの力を制御できると信じ、九尾の半身をナルトへ封印するために命を捧げた。
当初の九喇嘛は、ナルトの怒りと孤独を利用して肉体の支配権を奪おうとする。しかしナルトはその苦しみを理解し、やがて信頼を得る。二人の関係は、人間と尾獣の協力における最も強い実例となった。この歩みは、ナルト、サスケ、サクラを中心とする物語の中でも重要な位置を占めている。
九喇嘛と共に、ナルトはオビト、マダラ、そして大筒木カグヤと戦った。『BORUTO-ボルト-』では、大筒木イッシキとの戦いで重粒子モードを発動するため、九喇嘛は自らを犠牲にする。この形態は二人の共有するチャクラを消費し、九喇嘛の命を代償とするものだった。
九体の尾獣の起源、十尾
十尾は、尾獣たちの起源となる存在である。大筒木カグヤと神樹が融合して生まれた。輪廻写輪眼を持つ一つ目と、地域全体を壊滅させ得る十本の尾を備えた巨大な怪物であり、ほとんど意識を持たない純粋な暴力の化身である。
その唯一の本能は、奪われたチャクラを取り戻すことだ。ほぼ無限のチャクラを持ち、壊滅的な尾獣玉を放ち、自然エネルギーを操り、無限月読を発動できる。
ハゴロモとハムラは十尾の封印に成功し、ハゴロモは最初の人柱力となった。のちにこの脅威の復活を防ぐため、ハゴロモは十尾のチャクラを九つの存在、すなわち守鶴、又旅、磯撫、孫悟空、穆王、犀犬、重明、牛鬼、九喇嘛に分けた。
第四次忍界大戦での十尾の復活は、大きな転換点となる。オビト、続いてマダラに操られた十尾は、最終的にカグヤの復活を促す触媒となった。ナルトとサスケはカグヤの封印に成功し、尾獣たちは解放され、十尾の脅威は終わりを迎えた。
『NARUTO -ナルト-』の尾獣に関するFAQ
『NARUTO -ナルト-』には尾獣が何体いる?
尾獣は九体存在し、大筒木ハゴロモが十尾のチャクラから生み出した。十尾は十本の尾を持つ存在であり、彼らの力の根源である。
最も強い尾獣はどれ?
九尾の九喇嘛は、九体の尾獣の中で最強とされている。ただし、十尾は彼らのチャクラの起源であるため、九尾をはるかに上回る。
人柱力はなぜ重要なのか?
人柱力は尾獣を宿す器である。封印された尾獣との関係は、当初の我愛羅と守鶴のように対立することもあれば、キラービーと牛鬼、そして後のナルトと九喇嘛のように真の同盟関係へと発展することもある。



